豆皿は、塩を盛る手塩皿が起源といわれ、江戸時代の食卓に登場しました。やがて塩だけでなく醬油や酢、薬味などさまざまなものに使われていきました。
平戸藩の歴代の藩主・松浦公のための器や献上品をつくる「御用窯」として、採算度外視の精緻なやきものをつくってきたみかわち焼ですが、手のひらにおさまるサイズの豆皿にも「手間をかける」精神は受け継がれています。文様や絵柄のある器はすべて、一つひとつ手描きによるものです。
この豆皿シリーズは、ベーシックなかたちで大きさを統一し、各窯元がそれぞれに得意の絵柄を描いた競作となっています。
選ぶ楽しみ、さまざまな用途で使う工夫の楽しみ。暮らしを彩る遊び方は無限です。みかわち焼の豆皿をお楽しみください。
かたち
かたちは四種類をご用意しました。
丸 基本のかたちで、絵柄の種類も豊富です。シンプルな丸いかたちで比較的フラットなため、絵付けの技が存分に発揮されます。サイズ φ108mm
十角[じゅっかく] 伝統的な気品あるかたちは、少し深さがあります。周囲の立ち上がりに違和感なく絵付けするのが難しく、職人の技量の見せどころです。サイズ φ102mm
菊割[きくわり] 菊の花びらを模した美しく華やかなかたちですが、凹凸部分などと中央の面をどう活かしていくか、絵付けの技はさらに高難度になります。サイズ φ108mm
四角 他のかたちに比べて小ぶりなサイズ感です。深さがあり安定しているので、卓上のさまざまな用途に重宝するかたちです。サイズ 88×88mm